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黒人居住地域に誕生、アマチュアがプロへ認められるライヴハウス、『APOLLO THEATER』

現在、「PROJECT TARO」メンバーが世界の舞台を目指すべく挑戦の拠点として生活を送るニューヨーク。毎週月曜深夜にフジテレビにて放送、「PROJECT TARO」の様子を追いかけているTV番組「TARO」にも度々登場する“アポロ・シアター”というキーワード。TAROのメンバーは過去に数回、ここでチャレンジを行ってきている。 この“アポロ・シアター”とは、ブラック・ミュージックの殿堂というべきライヴハウス。毎週「アマチュア・ナイト」というイベントが行われ、ここからスティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソンなど世界的スターアーティストを輩出。大きな成功を掴むきっかけを与えてくれる場所だ。

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1860年代にダンスホールとして、ニューヨークの黒人が多く居住している地区として知られるハーレムに誕生した『アポロ・シアター』。その後一時閉鎖され、20世紀に入ると黒人のエンターテイナーを扱う唯一の劇場として知られるようになった。

そんな劇場での出演者を集めるためにおこなわれているイベントとして1934年から「アマチュア・ナイト」が毎週水曜に開催。黒人を中心に、歌手やパフォーマーなどをめざす者たちがステージ上に立ちパフォーマンス。観客の拍手や歓声が高かった者が、その後月に一度おこなわれる「ショー・オフ」へ進出。さらに勝ち抜いた者が次なるステージに。

最終的に年間チャンピオンになると、TV出演やメジャーデビューの切符を手にし、これまでマイケル・ジャクソン(ジャクソン5)、スティーヴィー・ワンダーからローリン・ヒルまで、多くのミュージシャンを輩出してきている(日本からも平井堅、清水翔太などが参加)。ゆえに、ここに足を運ぶ観客たちは、数多くの人々のパフォーマンスを観て来ていて、かなりシビアな目の持ち主。技術力だけでなく、個性も見抜くので、ただの「上手い」パフォーマーに対しても鋭いブーイングを発するのだ。

逆に、完成度の低いものであっても個性や可能性を感じさせるものには、惜しみない拍手を送る。プロのスカウトに匹敵する目を持っているといえよう。ちなみに、『アポロ・シアター』を訪れた時はちょうどボクサーであり、特に黒人の人種差別問題に積極的に取り組んだ活動家でもあるモハメド・アリがこの世を去った直後ということもあって、哀しみに包まれていた。

Kid of Pop, First Place Winner, Stars of Tomorrow 08 03 16

Text by Takahisa Matsunaga